立っているときと歩くときでは使う筋肉の配分が変わることに気付くと疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「立っているときと歩くときでは使う筋肉の配分が変わることに気付くと疲れにくくなる」です。

 

 人は立っているときと歩くときで使う筋肉の配分が変わります。

 具体的には、立っているときは「前に倒れないようにする筋肉」が主に働き、

 歩くときには「前に進むための筋肉」が主に働きます。

 (他の筋肉もバランスをとるために動いていますから「従」の立場で動く点にご注意ください)


○「前に倒れないようにする筋肉」と「前に進むための筋肉」の解説

 

 上半身は重力に対し「真っ直ぐに軸を立てる」ため働くため、

 「前に倒れ無いようにする筋肉」と「前に進むための筋肉」はともに下半身に存在します。

 (これも下半身が動く際のカウンターウェイトとして上半身が動きますから「従」の立場で動く点にご注意ください)

 

 「前に倒れないようにする筋肉」の主な構成要素は

  ・太もも前面の筋肉の「大腿四頭筋」(だいたいしとうきん)

  ・ふくらはぎの「下腿三頭筋」(かたいさんとうきん)

 の2つです。

 

 また「前に進むための筋肉」の主な構成要素は

  ・お尻の一番表面についている「大殿筋」(だいでんきん)

  ・太もも裏の「ハムストリングス」

  ・大殿筋に拮抗する「腸腰筋」(ちょうようきん)

  ・前脛の「前脛骨筋」(前脛骨筋)

 の3つです。

 どちらも「立つ」「歩く」で「従」の立場でも使われますのでご注意ください。

 

○本題

 

 さてようやく本題です。「前に進むための筋肉」は意識して動かしにくい部位です。

 それに対し「前に倒れないようにする筋肉」は意識して動かしやすい部位です。

 そのため、人は「前に倒れ無いようにする筋肉」を「前に進むための筋肉」として使う場合があります。

 するとどうなるかというと、一部の筋肉だけを良く使い、本来使う筋肉を使わなくなるため、バランスを崩し、疲れやすくなります。

 

 また、「前に倒れないようにする筋肉」のうち「大腿四頭筋」”だけ”を良く使い、その裏の「ハムストリングス」と「腸腰筋」が衰えると、どうなるかというと、以下のようになります。

 ・自然とそけい部が緊張し、太ももと上半身の前面を近づける

 ・太ももと上半身前面が近づくと骨盤が後ろに傾く

 ・骨盤が後弯すると腰椎の前弯が弱まる

 ・腰椎の前弯が弱まると背骨全体が後弯し、猫背になる

 

 猫背になれば首が前進し、頸・肩こりの原因となり、また背筋が常に引っ張られた状態になるため背中にツッパリ感や重だるさも生じます。


 さらに「前に倒れないようにする筋肉」のうち「下腿三頭筋」を良く使い、その表の「前脛骨筋」が衰えると、

 ・爪先に力が必要以上に集中し、外反母趾になりやすくなる

 ・ふくらはぎから力が抜けるタイミングが少なくなるため、ふくらはぎの「こむらがえり」が起きやすくなる

 などの害があります。

 

 

 つまり、立っているときと歩くときで、使う筋肉の配分が変わることに気づき、意識して使い分けるとバランス良く筋肉を使え、また猫背にもなりにくくなるため、疲れにくくなります。

 

 

従って「立っているときと歩くときでは使う筋肉の配分が変わることに気付くと疲れにくくなる」となります。

 

次回(11/23)は、「『望ましい自分』を詳細に定義し、それを目指すと疲れにくくなる」です。

 

以上