自分が生じさせた感情の目的に気づけると疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

自分が生じさせた感情の目的に気づけると疲れにくくなる」です。

 人は、「刺激」(※1)に対し、一瞬で自動的に「認知」(※2)を行ったあと、

「認知」した結果に従い反応し、その結果として「感情」を生じさせます。


  (※1) ここでいう「刺激」は、外部からの刺激も、脳内の思考も同じ役割を果たします。


  (※2) 認知とは(wikipediaより抜粋)

     外界にある対象を知覚し、経験や知識、記憶、形成された概念に基づいた思考、考察.

     推理などに基づいてそれを解釈する、知る、理解する、または知識を得る心理過程


 人は、この自動認知の段階で、自らの「目的」を関わらせています。


 例えば、優秀な人を見たとします。このとき、嫉妬という感情を生じる人であれば

「自分が不遇なのはあいつ(優秀な人)のせいだ」と思いたい、という目的があるかもしれません。

同じ人を見て賞賛する感情を生じる人であれば「あの人を理想の自分の参考にしたい」という目的が

あるかもしれません。人によって生じる感情も目的もそれぞれです。その目的を達成するための行動を

補強するために感情は生じます。


 さて、感情を生じさせた「自分の目的」を意識することで、そこに隠された「自分の目的」を

明確に認知し、「目的そのもの」の善悪を改めて判断することができるようになります。


 これも例を挙げます。

「私ってすぐ怒っちゃうのよね、怒りたくないのに」という人の場合です。

この場合、まず「相手を支配下に置きたい」という目的があります。

その目的を達成する手段として、威圧・恫喝・大声を出すなどの行動を選択しています。

そして、その行動を補強するために「怒り」という感情を生じさせる、

という一連の流れがあります。

その流れを、その人の持つ「無意識の側面」が好んで用いているために、

「(意識の側面では)怒りたくないと考えているのに(無意識の側面では)怒ってしまう」と推測されます。


 ここで「怒り」の感情を生じさせた大元である、「相手を支配下に置きたい」という自らの目的に

気付くことができれば、倫理観などに従い、「目的そのもの」の善悪を自らに問うことができます。

 自らに問うた結果がどうなるかは その人次第です。ですが「感情を生じさせる」こと自体を

意識によって制御できるようになるのは間違いありません。

 そうなれば「意に染まずに生じた感情」に振り回されることが少なくなりますから、

その分疲れにくくなります。


従って「自分が生じさせた感情の目的に気づけると疲れにくくなる」となります。


次回(1/22)は、「誠実でない人は誠実に扱われないことに気付くと疲れにくくなる」です。


以上