こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。
本日の「疲れにくくなる暮らし方」は
「人はそこに在るだけで価値があることに気付くと疲れにくくなる」です。
人は、親しい間柄の人であれば、その人がただ無事に、いまここに存在してくれるだけで
ありがたいと感じます。
つまり、人はそこに在るだけで、親しい間柄の人にとって価値があるといえます。
そして、そこに存るだけで自分に価値があると実感できれば、ゼロの状態から、
自分の目的のために全力を尽くすことができるようになります。
言い換えれば、今の自分の価値をマイナスととらえて、それをゼロにもどすためだけに
自分を削り、傷つける行為を行う必要が無くなります。
すると、無駄に傷つかなくなる分疲れにくくなります。
従って「人はそこに在るだけで価値があることに気付くと疲れにくくなる」となります。
次回(12/21)は、「他者との間に横の関係を築くと疲れにくくなる」です。
○他者に自分の理想像を当てはめることのデメリット
人は他人に自分の理想像を当てはめることが往々にしてあります。
これは「なれなかった自分」を他人に仮託し、自分を慰める目的で行われる手段の一つです。
ですが、自分の理想像を他人に当てはめることには大きなデメリットが存在します。
それは理想像を当てはめた他者に対し、理想像にどれだけ近いかという「評価」を行うことです。
その「評価」は引き算です。そして引き算による「評価」は人間関係を壊します。
親が子に理想像を持つ例を挙げて人間関係が壊れる状況を示していきます。
親が「自分が出来なかった理想の人生」を、「子」に見たとします。
親は、その理想の人生を100点とし、そこに達しない「子」に対し、減点で「評価」を
していきます。「子」から見た人生には、”なんら失点が無い”にも関わらず、です。
その「評価」が「子」に伝わらなければまだマシですが、実際のところは伝わります。
「評価」が伝わった「子」は自分が認められていないと感じ親に反発します。
そしてその反発も親にとっては減点の対象となり、ますます「子」は自分が認められていないと
感じる、負の螺旋に陥ります。そうなれば親子関係は壊れていきます。
(反発せず、親の言うとおりに努力する子もいるでしょうが、親の理想像は応えれば応えるほど
その基準が上がっていくため、いつか必ず、その努力は破たんします。)
ここで注目すべきは、親と「子」、どちらにも悪意が無いことです。
どちらも自分のためになる「善いこと」だと思っているのに、結果として親子関係が壊れます。
では、親子関係が壊れないようにするにはどうするか。
それは、ありのままの子を誰と比べることなく、ありのままに見て、そこにいてくれることを喜び
感謝する。理想像を100点として減点していくのではなく、ゼロの地点から出発するのです。
そうすれば、対等の存在として、お互いの価値を認めることができるようになりますから、
人間関係は壊れる力を受けることなく構築されます。
以上
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