『任せる技術』を使いこなせると疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「『任せる技術』を使いこなせると疲れにくくなる」です。

 人ひとりの力には限界があります。

 その限界を打ち破る手段の一つとして、同じ目的を共有する「共同体」と一緒に行動する、

という方法があります。

 共同体全体が力を合わせることで、人ひとりの限界を超えた結果を出すことが可能になります。


 共同体として力を合わせるとき、共同体内部には役割としての上下関係(上司―部下)が生じます。

 その上下関係において、「上司から部下に仕事を任せる」ためには、

前提として「相互の信頼」の存在が必要であり、かつ「任せる技術」を使いこなす必要があります。


 具体的な「任せる技術」、それは上司部下間に信頼が既にあるという前提で、

上司が以下の5項目を明確に提示・公開した上で部下に裁量権を渡すことです。


 1) 望む結果(具体的に達成してほしい事柄)

 2) ガイドライン(守るべきルール、してはいけない事柄)

 3) 使用可能なリソース(予算、人事権、物的資源、情報)

 4) 成果の評価基準

 5) 評価の結果(この項目のみ、仕事が終了後の提示)


 明確な基準を公開することで、共同体で力を合わせることができるようになります。

力を合わせて一つの目的を遂行することで、ひとりひとりに余裕が生まれるため、

疲れにくくなります。

 また、公開された基準を満たしたうえでなら、ひとりひとりのコダワリも許されますから

モチベーションも上昇しやすくなり、その点でも疲れにくくなります。


従って「『任せる技術』を使いこなせると疲れにくくなる」となります。

 

次回(12/4)は、「反対意見に耳を傾けると疲れにくくなる」です。


○「任せる技術」を使えないとどうなるか


   望む結果や評価基準を明確にしなかったり、一貫しない指示を出したりすると

  部下は混乱し、上司の望む、ひいては共同体が望む成果は得られません。

  その結果、時間と資源の無駄な浪費が生じるため、共同体全体が疲れます。


   また、明確でない、または一貫しない指示を出す、ということは指示を出す上司その人しか

  結果の成否を判定できないということです。そうなりますと、その上司ただ一人にしか

  仕事全体を管理することができないため、その人に負荷が集中します。

   例えば本来10人でするところの仕事が1人に集中すれば自ずと限界を越えますから疲れます。

   また負荷が集中すれば、そこがボトルネックとなり、仕事の流れも滞ります。

   一か所滞れば後の工程が全て止まり、最終工程でつじつまを無理やり合わせることになるため

  自ずと共同体全体が疲れることになります。


以上