相手の話が感情的な話か論理的な話かを区別して相槌を打つと疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「相手の話が感情的な話か論理的な話かを区別して相槌を打つと疲れにくくなる」です。

人が他人に話をするとき、話のパターンは、大まかに以下のa,bの2つに分けられます。


a) 自分の感情を伝えるパターン。

  →相手に求める反応は、「その感情への同意」。


b) 自分の論理思考を伝えるパターン。

  →相手に求める反応は、「開示した論理の点検、あるいは解決策の提案」

 

 aとbでは、相手に求める反応は異なります。

 ですが、その求める反応を相手が認識できなかった場合、話し手はどのように思うでしょうか。

答えは「不快」です。相手を不快に思えば、相手を傷つけることをためらうことが少なくなり、

最終的には話し手と相手は傷つけあい、お互いに疲れることになるでしょう。

言い換えればボタンの掛け違いから始まる破綻です。

(話のパターンを認識したうえで、話し手が求める反応を返さないのは、それはそれで有りです)

 

 話が上記2パターンのいずれかかを区別して相槌を打つことでボタンの掛け違いが少なくなります。

 ボタンの掛け違いが少なくなれば、破綻に至りにくくなりますから、

話し手と相手が傷つけあう可能性は自然と低くなり、ひいては疲れにくくなるといえます。


従って「相手の話が感情的な話か論理的な話かを区別して相槌を打つと疲れにくくなる」となります。


次回(11/10)は、「人生を『点の連続』と捉えると疲れにくくなる」です。

 

○相槌を打つときにボタンが掛け違ってしまう例

 

   仮に「あの人が私の話を聴いてくれなくて嫌になっちゃう」と話を振られたとしましょう。

  このとき、話し手の仕草・表情・口調、そして予め仕入れておいた『話し手の性格』から、

  話し手が、感情に対する同意を得たいのか、あるいは、状況の解決策を得たいのかを

  判断しなければなりません。

 

   話し手に「私はこんなに大変なんだよ」という感情が見られ、その感情に対する同意を

  得たいパターンと区別できたならば「そうなんだ、大変だね」と返すのが最善です。

  「だったらこうすればいいよ」と解決策を返すのは話し手が望む反応ではないため

  そこからボタンの掛け違いが始まります。 

   逆に解決策を欲しているパターンで「そうなんだ、大変だね」と返すと「人の気も知らないで」

  と、話し手の気分を逆なでし、やはりボタンの掛け違いが始まります。

 

   実際に、話のパターンを判断するのは、話し手の性格を予め認識しておく必要から、

  中々に困難なことだと、私は考えます。

   たとえば人によっては「~嫌になっちゃう。ねえ、どうしたらいいと思う…?」と、

  解決策を求めている体で

  「そうだねぇ、嫌になっちゃうね。どうしたらいいんだろうね?」と

  『困惑』の感情への同意で返されるのを求めている場合が有ります。

  このような場合、話し手の性格が認識できていなければ、

  多くの人はそのまま「こうしたらよいんじゃないかな?」と返してしまうことでしょう。

 

   ですが、話のパターンが大まかに2種類に分けられることを知っているだけでも、

  常に決まりきった1種類の反応だけで対処するよりもボタンの掛け違いが少なくなり、

  その結果、疲れにくくなると、私は確信します。

 

以上