こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。
本日の「疲れにくくなる暮らし方」は
「からだのブレーキの外し方を覚えると疲れにくくなる」です。
人は、一方向に力を入れるとき、逆側にも力を入れます。
これは、任意の大きさの力を出すために行われる、無意識下での調整によるものです。
この調整は、からだの構造を壊さないという「安全性」にも寄与しています。
もし、この逆側の力が働かなければどうなるか。
関節はその構造上可能な角度まで曲がり、そこで物理的にストップすることになります。
そうするといつしか関節周囲の骨や結合組織は負荷に耐えられなくなり摩耗し、
最終的には破壊されます。
以上から、動かしたい方向の逆側にも「力」が自動で入れられるー以下「ブレーキ」と称しますー
ことは重要だとわかりました。ですが、その無意識下での調整は、安全マージンが多めです。
そこで、意識して「ブレーキ」を外す、ないし弱めることで、任意の力を出すときに、総合的に
少ない力で済むようにできます。少ない力で済めば、その分、疲れにくくなります。
従って「からだのブレーキの外し方を覚えると疲れにくくなる」となります。
次回(11/5)は、「自分が良いと思うことを他人に強制しないと疲れにくくなる」です。
○からだのブレーキを外すことの具体例
私の実体験では、歩くときブレーキを外すとテキメンに効果があります。
やることは簡単です。後に送るほうの足の「足首を曲げる」だけです。
以下で、その状況を説明します。
まず、歩くということの本質は「前方に重心を移動する」ことです。
ですが、人の本能に「立っているとき前に倒れてはいけない」という制限があります。
そのため、実際に人が前方に移動しようとすると、倒れないようブレーキをかけつつ
前方に向かうための力(アクセル)を入れるという状態になり、その2方向のベクトルを常に
合成しつつ「歩いて」いきます。
ここで、後に送る足の「足首を曲げる」とブレーキが外れます。
ブレーキが外れるとアクセルのベクトルだけが残りますから自動的に重心が前に移動します。
すると残った足は、倒れないよう自動で前方に踏み出され、一歩目の移動が終わります。
後はその繰り返しです。
「足首が曲げ」たときに何が起きているかを説明します。
人のからだが前に倒れこまないためのブレーキとしては、主に、ふくらはぎの筋肉と
太もも前面の筋肉が働いています。それぞれ「足首を伸ばす」「膝を伸ばす」筋肉です。
それが「足首を曲げる」ことで、「足首を曲げる筋肉」と表裏の関係にある
ふくらはぎ及び太もも前面の力が自動で抜けます。
力が抜けるイコールブレーキが外れるとなりますので、後はほんの少しのアクセルの踏込みで
からだが前方に移動することになります。
以上
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