こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。
本日の「疲れにくくなる暮らし方」は
「”○○してあげる”のを止めると疲れにくくなる」です。
大前提:人は、ひとりでできることはたかが知れているため、なんでもかんでもひとりでやろうとすると
限界を超えてしまうため疲れる。
小前提1:人は、誰かに”○○してもらう”のが当たり前になるとその誰かに依存する。
小前提2:人は、”○○してもらう”のが当たり前になると、「自ら○○を行う」能力を放棄する。
小前提1と2から、人は、誰かに”○○してもらう”のが当たり前になると、その誰かに依存し、
かつ、○○する能力そのものも放棄する、となります。
”○○してもらう”の反対は”○○してあげる”ですから、”○○してあげる”ということは、
相手を自分に依存させ、かつ、相手から○○する能力を奪う、という行為に他ならない、となります。
ここで、○○が自分ひとりの手に余る作業になった場合、周りに居るのが”○○してあげ”ている相手
しかいないとします。そんな相手は○○をする能力自体を持たなくなっていますから、
自分ひとりで限界を超えてなんとかする必要が出てきます。
ということは大前提から、疲れる、となります。
”○○してあげる”のを止めていれば、相手も○○する能力を放棄しませんから、協力ができます。
協力ができるということは、ひとりひとりは疲れにくくなる、ということになります。
従って「”○○してあげる”のを止めると疲れにくくなる」となります。
次回(10/15)は、「出し惜しみしないと疲れにくくなる」です。
○”○○してあげる”ことの効果
1) 概要
”○○してあげる”ことの効果は大きく2つあります。
先ず一つ目が「相手から課題解決能力を奪う」効果。
そしてそこから派生する「相手を自分に依存させる」効果です。
言い換えると”○○してあげる”ことは「相手を駄目人間にする」目的を達成する手段と
して大変有効であり、その目的の派生元である
「(駄目人間と化した相手を自分に依存させることで)自分の価値を認識したい」目的を
達成することにも有効である、と言えます。
もし貴方が「相手を自分に依存させて自分の価値を認識したい」と思わないのであれば、
先回りして相手に何かしてあげるのは止めて、相手が助力を請うのを待つのが良いでしょう。
2) 例「ぐずぐずする子どもとイライラする親」
親子関係を例に挙げます。
ぐずぐずしている子どもに対し、親はイライラして先回りしたくなると思います。
そのときは”「相手を~」とは露ほども思っていない!”と貴方は仰るかもしれません。
ですが先回りしたくなるのは親である貴方の都合です。決して子どもの都合ではありません。
もちろん、親は過去の知識と経験から、ぐずぐずすることによって生じる結末ー失敗ーを
推測できるからこそ、先回りして望まない結末を回避しようとします。
子どもはその「失敗した結末」を体験していないため、想像ができないだけです。
もし、親である貴方が先回りしてしまうとどうなるでしょう。
子どもは「その課題解決能力は私には不要だ」と認知し、親である貴方にその能力を
依存することにならないでしょうか。
ここで”○○してあげない”ことを選択したならば、貴方には更なる選択肢が二つ示されます。
一つは、本当に何もしないでただ待つこと。ですがこれは取り返すのに年単位かかる失敗が
見込まれる場合は、現実的な選択とは言えません。
もう一つは、子どもと話をし、
・子どもが現在置かれている状況
・その状況から自分が推測した結末(高確率で失敗する結末を迎えるという推測)
・その結末を回避することで子供が得られる利益(※)
を理解させることです。
このとき、ただ整然と理を説くことにより、子どもは反発のしようが無くなります。
逆に感情を用いて話をしようとすると、子どもはその感情に隠された、
「てっとり早く”力”で自分(=子ども)を支配しようとする目的」を察知し反発します。
(※)「子供が得られる利益」は、褒賞であってはいけません。
なぜなら褒賞で釣る方法では、褒章が無いときに論理が破たんするからです。
「子どもが得られる利益」は、子ども本人の安心・安全であると、論理が
破たんすることは無くなると私は考えます。
以上
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