こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。
本日の「疲れにくくなる暮らし方」は
「人が『危険』を感じる基準を知ると疲れにくくなる」です。
人が『危険』を感じる基準は、当記事の後半で説明します。
大前提:人は、注意深く物事を進めるとき、気力体力を消費するため、疲れる。
小前提1:人は、本能として安心・安全を求める。
それは他人に対し不安・危険を与えないよう振る舞うことにつながる。
だが、人が何に対し不安・危険を感じるか、という基準を知らない場合、
必要以上に注意深く振る舞わざるを得ない。
小前提2:人は、基準を知らないと、同様の物事から類推して仮の基準を定める。
その際、安全マージンを必要以上にとらざるを得ない。
従って、本来の基準を知っている場合に比べ、より注意深く物事を進めることになる。
小前提1と2から、人は他人に対して安心・安全を感じてもらうよう振る舞うが、
その基準を知らない場合、基準を知っている場合に比べて必要以上に注意深く行動する、となります。
そうすると、大前提から、疲れます。
逆に基準を知っていれば、最小限の気力体力の消費で済むため、疲れにくくなる、となります。
従って、「人が『危険』を感じる基準を知ると疲れにくくなる」となります。
次回(10/1)は、「因果応報は錯覚であることに気付くと疲れにくくなる」です。
○人が自分以外のモノを危険と感じる基準
人が自分以外のモノを危険と感じる基準は、対象から「圧力」を感じるか否かです。
a) 圧力を感じる対象の大まかな分類
1) 自分より大きいもの
大きな壁やでかい彫刻、大型トラック、ダムなどです。
実際には倒れたり壊れるはずがないモノでも人は想像の翼を広げ、
圧力を感じてしまいます。
2) 不安定な動き・予測のつかない動きや言動をするもの
予測できないと、事が起きた際の対処が困難であるため、即応を求める圧力を生じます。
TPOに合わない服装や言動もこのカテゴリに含まれます。
3) 大きな声・音
大きな音を出す(音圧が高い)モノは、自分を傷つけるモノという認知があるため、
大きな音や声を出す相手を危険視します。
4) その他、物理的に圧力を生じるモノ
高速で動くモノ。重量物。高熱。強風。狭所(による圧迫の想像)などです。
ビルの隙間の狭所に感じる「圧力」は、人がその隙間に挟まったら脱出できないと
想像の翼を広げるために生じます。
b) 圧力を感じさせない=相手が安心を感じる振る舞いの例
1) 自分より小さい他人、あるいは低い位置にいる他人に対しての振る舞い
腰を落とすなどをして、相手と目線を合わせることで、相手が不安を抱きづらくなります。
また、からだを相手の上から被せないことも重要な振る舞いです。
なぜなら、人は上方からの圧力に対し、逃げ道をふさがれるという認知を行い、
危険を感じてしまうからです。
2) 不安定な動きをしない
目的に応じ最短の動作を行うことで、相手が不安を抱きづらくなります。
全く関係の無い、余計な動きを入れないことも重要です。
無関係に見えて実際は関係があるケースは、相手がその関係性を理解出来ていない場合、
アウトです。
時節・場所・周囲の人/事物に相応な服装を着、応じた言動を行うことも重要です。
3) 大声を出さない
相手に自分の意図を伝えるのに最低限必要な大きさの声を出すことで相手が
不安を抱きづらくなります。
また、相手が話す調子(速度、声の高さ)などに合わせる「同調」技術も有効です。
(但し、相手が大声で話している場合、それに同調して大声を出すのはアウトです)
4) 相手が疲れにくい環境を整備する。
人は、ニュートラルな気分や体調を維持できることで安心を獲得します。
ですから、相手に直接、話をしている現場の状況が快・不快かを聞き取り、
「不快」や「快適すぎる」状況であれば、温度や風量を調節することが必要です。
野外の場合であれば、場所そのものを変えることになるでしょう。
c) 最後に
前述のb)では、自分も相手も、お互いに敵意を持っていないという前提で話をしました。
もし、話をしている相手が、自分に対し敵意を持っていると認識した場合はまた別です。
その場合、相手に「自分が危険である」と認識させる振る舞いをしたほうがが、
その後生じるであろう「対立」において、有利ないし同等な立ち位置を確保できます。
以上
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