目的を持って刃を砥ぎ続けると疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「目的を持って刃を砥ぎ続けると疲れにくくなる」です。

大前提:錆びた刃で物を切ろうとすると、目的に応じて砥がれた刃に比べて余計な力が必要である。

    さらには思うように切れず、その分気力体力を消耗し、疲れる。

    目的に応じて砥がれた刃は、その目的に応じて使うことで必要最低限の気力体力しか使わずに

    本来の役目を果たす道具となる。

小前提1:人が持つ刃(肉体・精神・知性・人間関係)は、砥ぎ続けなければあっという間に錆びる。

小前提2:刃を砥ぐ際は、「何を斬るための刃か」という目的をもって砥ぐことで初めて、

     目的通りに切れる刃になる。

     目的を持たず砥いだ刃は、目的通りに切れないという点で、錆びた刃と変わらない。

     (まき割り斧と菜切り包丁の刃の付け方が違うくらいの意味です)

 

小前提1と2から、人が持つ刃は、目的を以て砥がれることで初めて本来の役目を果たすことができ、

また、砥ぎ続けなければ直ぐに錆びつく、となります。

そして、大前提から、錆びた刃を使おうとすると疲れる、となります。

 

従って「目的を持って刃を砥ぎ続けると疲れにくくなる」となります。

 

次回(9/27)は、「『自分の場合に当てはめて聞く』のを止めると疲れにくくなる」です。

 

○刃の砥ぎ方の例

 

  1) 肉体的な刃の砥ぎ方

 

     いわゆる「養生」が、肉体的な刃の砥ぎ方です。

     つまり、食事・休養・運動を適度に行い、健康を維持することです。

      健康な体=気力体力が相応に満ちている体であれば、どのような目的に応じた行動でも

     とるのに不足ないでしょう。

     そのためには、必要な時間の確保、安全な食材情報の取得、効率的な訓練方法の体得などが

     必須なため、肉体的な刃を砥ぐことは、知性や人間関係の刃を砥ぐことにもつながります。

 

  2) 精神的な刃の砥ぎ方

 

     いわゆる「内観」が精神的な刃の砥ぎ方です。

     自らの価値観(視点、世界像、理想の自分)を深く見つめ、自分で定めた目的や原則に

     沿って生きているか顧み、自分の心と向き合います。

     自分に向いたストレス発散法や、瞑想などがその具体的な手段になりますが、

     やはり健康的な体や、十分な余暇が無いと、そういったことをする余裕もありませんので、

     肉体的な刃、人間関係の刃を砥ぐことと関係してきます。

 

  3) 知性的な刃の砥ぎ方

 

     飽くなき情報収集が知性的な刃の砥ぎ方です。

     まずは自分で定めた目的や原則に合致する情報で高品質なものを収集するのが効率的です。

     また、そこで得られた情報や経験を、日記やブログに書いて整理するのも良い案です。

     そのうちに、自分の関心の範囲を広げるため、元々アンテナを張っている方向だけでなく、

     張っていなかった方向にもアンテナを向ける必要があります。

     そういった点で、精神的な刃、人間関係の刃を砥ぐことと関係してきます。


  4) 人間関係の刃の砥ぎ方

 

     人間関係においても、自分が定めた目的・原則に忠実にふるまうことが、

     人間関係の刃の砥ぎ方です。

     具体的には、以下の3点を行います。

      ・意見が異なる人と自分との両方が納得できる案に至るまで話しあう

      ・相手の立場と自分の立場の両方を尊重する

      ・落としどころを話し合うときは、どちらかの案に寄るのではなく、

       より良い「第三案」に向けて話し合う

     コネを作ること自体は、人間関係の刃の砥ぎ方ではありません。

     但し、信頼関係が生まれた結果として、コネが出来るのは否めません。

     

以上