嘘をつかないと疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「嘘をつかないと疲れにくくなる」です。

大前提:人は、ストレスを感じると、対抗するために気力体力を消費し、その結果、疲れる。

小前提1:人は、一回嘘をつくと、他の事柄との整合性を保つため、さらに嘘を重ねることが多い。

小前提1-1:人が、自らの言動の整合性をとるためには関連する言動全てをチェックする必要があり、

       そのチェック作業には気力体力を消費するため、疲れる。

小前提1-2:人は、嘘の数が増えれば増えるほど、整合性を保つのが困難になっていき、

       かつ、嘘がばれたときのストレスも大きなものになっていく。

小前提2:人は、他人に嘘をつかれた場合、嘘をついた人間を攻撃し、傷つけることが多い。

     その結果、嘘をついた人間はストレスを感じる。

 

小前提1から、人は一回嘘をつくと、他の事柄と矛盾しないよう、整合性を保つための嘘を

塗り重ねます。そして最初は整合性が保てても、時間が経ち、ついた嘘が増えるにつれ、

関連する言動が増えるため、小前提1-1に示すチェック作業量が等比級数的に増大し、

気力体力の消費もそれに応じて増えるため、疲れます。また、小前提1-2に示すように、

嘘の数が多ければ多いほど、嘘がばれたときに周囲から受けるストレスも多くなります。

小前提2に示すように、人は、他人に嘘をつかれた場合、嘘をついた本人を攻撃し、傷つける可能性を

高い割合で、持ちます。その結果、嘘をついた本人は傷を受け、ストレスを感じるため、大前提から

疲れる、となります。

 

つまり、「嘘をつくと疲れる」となります。


従って、その反対で「嘘をつかないと疲れにくくなる」となります。


次回(8/28)は「他人の感情に隠された目的を理解できると疲れにくくなる」です。

 

○嘘をつくことは割りに合うか否かについて私見

 

 1) 嘘をつくことのメリット

 

    「嘘をつくこと」のメリットは、

    「実際の資源を消費せずに、他人からの関心を得ることができる」ことです。

 

      例:実際はふつうのアパートに越してきた転校生が、新しいクラスメートの関心を

        得るために「あそこのでっかいマンションの最上階が俺んちなんだぜー」と言う。

        但し、ばれるのを防ぐために予防線として「でもすっごい怖いお手伝いさんがいて

        みんなは呼べないんだごめんな」などと言う。


 2) 嘘をつくことのデメリット1「嘘の種類と影響範囲」

 

     嘘には大きく分けて、

      ・自分自身の保身のため

      ・誰かをかばうため

     の2種類があります。

  

     私は、保身のための嘘は、一時的なメリットはあっても、ばれたときのことを考えると

     身分が保てないのが確実なため、長期的なデメリットは非常に大きいと考えます。

     また、「誰か」のための嘘は、墓場まで持っていく覚悟なしに発すると、結局その「誰か」

     にまで影響が及び、自分自身にも、「誰か」にもデメリットしかないと考えます。

     そして、墓場まで持っていく覚悟をずっと持ち続けるのは中々できることではありません。

     つまり嘘をつくということは、長期的にはデメリットしか無いといえます。

 

 3) 嘘をつくことのデメリット2「嘘を有効にするための前提条件」

 

     嘘を有効なままにするためには、以下の前提条件が必要になると思われます。

      ・ばれる可能性をゼロにするため、一回こっきりしか会わない人間に対し嘘をつく。

        →深く付き合うと整合性がとれなくなったり、嘘を聞いた複数の友人が

         事実関係を突き合わせて嘘を見抜いてしまう恐れも高くなるため、

         人間関係を浅くせざるを得ない。

      ・自分自身にだけその嘘の内容が及ぶ。

        →大きな嘘がつくと誰かを巻き込むため、小さい嘘しかつけない。

     かなり厳しい前提条件です。

 

 以上、短期的にしか有効でないメリット一つに対し、長期的に影響する二つのデメリットが

 あることから、「嘘をつくのは割りに合わない」という結論が導けます。

 

以上